ぼくはこどもができにくい。

男目線で書く、男の不妊についてのブログです。

精液検査のための禁欲と採精ってどんな感じ?

不妊治療をスタートした男性がまずはじめに臨むことになるのが精子を採取する「採精」です。今回はこの採精がどんな感じなのかを書いていきたいと思います。

 

精子を採るというと、気の早い方だと「なんだちゃちゃーーっとオナニーして出してくりゃいいんでしょ?」と社会の窓に手をかけながら言ってのけそうですが、そんなに早くことは進みません。質のいい精子を十分な量採取するために、まずは禁欲期間を設ける必要があります。
禁欲期間の長さは病院や検査施設によってまちまちみたいです。ネットで調べたら3日でOKというところもあるし、5日間しっかりガマンてなところもあるみたい。ちなみにぼくの行った病院は5日間のたっぷり禁欲コースでした。

 

さてこの禁欲5日間。たかが5日間と侮ってはいけない。仕事が忙しかったり、趣味に没頭しているなどで、禁欲を全く苦に思わない人もいるかと思いますが、この情報化社会はちょっと隙を見せるとすぐにぼくたちの性欲をくすぐってきます。わかりやすい例でいえばコンビニのエロ雑誌。中高生でもないので普段は目にも留めないけど、禁欲しなきゃ!と意識すればするほど気になってきます。普段は清楚系が好みなはずなのに、挑発的な衣装とポーズを決めたギャル系に目が行ってしまったり、若いころには目もくれなかった熟女/団地妻などの単語になんだかドキドキしてしまったり…。こんなことがコンビニに入る度に繰り返される可能性があります。
しかしコンビニはまだ序の口。一番困るのはスマホサイトの記事内や、画面下に現れるエッチな広告です。こいつの厄介なところは、エロくないサイトにも出現してくるため、コンビニのように心構えしておくことができないという点です。例えば不妊治療についてのブログを読んでいたり、通う先候補の病院レビューを探すなど、まじめな行動をしている時にこそ狙い澄ましたように不意打ちを仕掛けてくるのです。この記事を読んだ同志諸兄におきましては、ぼくのようにスクロール&誤タッチでまんまと広告先サイトに誘導されるなど無いよう、くれぐれもご注意をいただきたいと思います。

 

さて、禁欲期間を乗り越えたらいよいよ採精です。健全なる男子諸兄に採精の方法を教授する必要はないと思います。しかし問題となるのは「時間」と「場所」です。前回の記事にも書きましたが、病院によっては採精室という専用の場所が利用できます。自分の家じゃないとどうしても無理!!という人でもなければ、病院内のこの施設を利用するのが一番便利でしょう。しかし婦人科の病院など、採精室を備えていない病院で検査を行う場合はちょっと大変です。自宅、もしくはそれ以外の場所で採精を行い、その後、診療時間内に病院へブツを持ち込む必要があるわけです。

この診療時間内と言うのが意外にやっかいです。病院は土日祝が休診や、土曜日の診察は午前中だけ、平日は夜18時ごろまでといったところが多く、企業に勤めているサラリーマンには利用しにくい時間に診療時間が設定されています。18時に間に合わせるとしたら17時の定時に退社して、採精にかかる時間が30分だとしても、残りの30分で職場-自宅-病院の移動を正味15分ずつでこなすのは非常に困難です。このため精液検査を行うために仕事を半休したり、早退したりする必要が出てきます。

 

自宅で採精を行う場合、気になるのがタイミングと奥さんの所在です。一人きりになれる個室がある、広めの家に住んでいる方は、きちんと鍵を閉めることで安心して採精に臨むができるはずです。しかしぼくのように引きこもる部屋がない家に住んでいる場合、然るべき対応を取る必要があります。

対策の一つ目が「奥さんに不在にしてもらい、その間に採精する」です。一番手っ取り早い対応ですが、注意すべきなのは特に用事もなく出かけて行った奥さんが退屈して帰ってきてしまうことです。恐らく結婚して以降初めてとも言える自宅でのドキドキ・タイム。調子に乗ってあれもこれも見ていたり、オカズ探しにネットの深いところまで潜ったりすると、あっという間に時間は過ぎていきます。そのあっと言う間の時間の途中に奥さんが返ってきたりすると、これはもう大慌てなわけです。みなさんにおかれましては大慌てでズボンのチャックを上げるといった、高校生のころに親バレした時のようなマヌケな事態に陥らぬよう細心の注意をもって事に望んでください。
もう一つの対策が「よそで採精する」です。スマホがあればどこでもネットにつながる昨今、ようは個室になっていて、他人の立ち入りがない場所であればどこでもコトにおよぶことができます。しかし公共施設のトイレなどではあまりにもミジメ…。じゃあどうしようとなった時に利用できるのが「個室ビデオ店」です。ここなら最新のオカズたちを選び放題なうえに、安心できる個室でコトを行えます。病院の最寄駅近くに個室ビデオ店がある場合には、近くて早くて安心な医療好意:採精が行えます。しかし個室ビデオ店を利用する作戦にも弱点はあります。第一にみんながそういう行為をする場所なので、ちょっとディープで清潔じゃなさそうな雰囲気があります。神経質な人だと、入ってみたはいいけど、ちょっとここは利用しにくいなぁ…と言う人もいると思います。また当然のことながら、精液検査のたびに利用料がかかります。2~3回分であれば治療費の一環としてあきらめもつきますが、それでも数千円。さらに個室ビデオに居心地の良さを感じてはまってしまうと、さらに多くのお金がかかってしまいます。くれぐれもご利用は計画的に。

 

個人的に病院にタイミングをあわせ、仕事を休んだり早退したりしながら行う精液検査は、正直自分の中で腑に落ちない行為でした。単純に考えても一般的な勤め人が診療時間内に間に合わせるには特別に時間をつくる必要がありますし、採精も結婚後ではなかなか簡単に行えません。総合的にはそこまで重大な負担ではないですが、検査のたびにチョットずつ負担をさせられるのかと考えると、不妊治療に対してネガティブなイメージを持ってしまいます。最近では一般的になってきたとはいえ、男性からすると「ちょっと他人事」な印象の強い医療行為だからこそ、女性はもちろん、男性にも負担をかけずに済むような対応が必要なんじゃないかなぁ~と思った次第です。

 

ご参考になれば幸いです。それでは。